刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「伽羅ちゃん…抑えて…ね」
「そうだぞ伽羅坊!あんな男、主は相手にしていなかったじゃないか」
「この気持ちは戦いでぶつけよ?」
この雰囲気をどうにかしようと皆が大倶利伽羅に話しかける。
するとブーッと演練開始の開始音が鳴り響いた。大倶利伽羅が眉を寄せ、静かに抜刀しながら2階の観覧席を見遣ると男が彼女にいいよる姿が見える。
苛立ちを隠さず、あからさまにチッと盛大に舌打ちした大倶利伽羅。
「慣れ合うつもりはない。殺す気でやるぞ」
「本当に殺しそうで怖いんだけど…」
「まあ、ここでは何かあっても折れることはないから大丈夫だよ…」
乱藤四郎が青ざめ、燭台切が肩を竦めながら言う。
そして、結果は言わずもがな快勝だった。軽傷の大倶利伽羅が何故か真剣必殺を炸裂したからだ。
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「どこで死ぬかは俺が決める。そしてそれは、ここじゃない!」
「俺一人で十分だ」
何度も聞こえる大倶利伽羅さんの声。
真剣必殺を繰り出しているようで、大怪我をしているのではないだろうかと心臓が激しく脈を打つ。心配で大倶利伽羅さんの様子が気になるが、隣の男が邪魔でその姿を確認することが出来ないでいた。