刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
──そして時は過ぎ演練会場にて。
「良し!残すところあと一戦だね!」
「この調子で行こうぜ、大将!」
「次も乱れちゃお!」
最後の演練、5戦目の時間になった。今回の演練のメンバーは、大倶利伽羅さん・薬研くん・乱ちゃんに鶴丸と光忠と加州くん。
修行帰還組を含めたメンバーなのと、それ以外の刀は錬度が高いおかげで何とか全勝。
何より極めた大倶利伽羅さんの真剣必殺を確認出来たので、演練報告書についても問題ないだろう。大倶利伽羅さんが傷だらけの姿はとっても痛々しくて、見ていられなかったけど…
次は無傷で、誰も痛い思いをしないで終わりますように、なんて考えながら対戦相手の審神者さんと握手を交わす。
「あれえ?なんか見たことあると思ったら、あの時の彼女じゃ~ん?」
随分と軽い口調の男の声に嫌悪感を感じながら顔を上げると、身に覚えのある男がいた。
そう、懇親会の時にナンパしてきた男の内の一人だ。
握手している手を離そうとすると、逆に引っ張られその男の懐に入る形になってしまった。
そして耳元で囁かれた。
「なあ、これって…運命じゃね?俺と付き合っちゃう?」
「すみません…お断りします」