刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
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「な、な、な、なんて破廉恥な!起きないか主っ!」
翌朝、歌仙の大きな声で目覚めた。大倶利伽羅さんはいつの間にか私を抱き込んで眠っていた。私も大倶利伽羅さんの腕の中、いつもされているそれに安心しきっていて熟睡していた。
そんな私たちの様子を朝餉の準備の為、朝早く広間を訪れた歌仙に見られてしまった。
そのまま広間で寝ていた男士達も、勿論その声でぞくぞくと目を覚まし生温かい目で見られた上に…大倶利伽羅さんと二人一緒に皆にからかわれた。
歌仙の後から入って来た同じく朝餉当番の加州くんは「俺の前でいちゃつくのやめてよね」と言い、口を尖らせながら厨に消えて行った。
それからは、毎度おなじみ歌仙のお説教が始まった。
畳の上で寝てしまって体中がギシギシと痛むのに…
「全く君は!羽目を外し過ぎるなと言っていただろう?嫁入り前の年頃の娘がこんなところで一晩過ごすなんて許されることじゃない!………大体大倶利伽羅も……」
あーだ、こーだ、くどくどくどくど…
余りにも長いので痺れを切らした大倶利伽羅さんが「もういいだろう、いい加減にしろ」と言い、その言葉を聞いてぷるぷると体を震わせた歌仙が怒り狂い更に長引いた…