刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「何今の…見せつけてくれるよね…やってらんない」
加州くんが呆れたように言い立ち去ると、他の皆も眉を上げながら肩を竦め、降参のポーズを取っていたり苦笑しながら立ち去って行く。兼さんは相変わらず状況を理解できておらず皆の様子をキョロキョロと伺っていた。
「あー…参ったぜ。二人の熱に当てられたなあ…あんた外出許可出してくれや。おーい!花街行くやつは玄関集合な!」
「いいねぇ…ちょうど溜まってるんだ…やだなぁ、割引チケットのことだよ?」
「え?外出許可!?あっ、あああはい!きょ、許可しますっ」
日本号さんが一声かけて、ゾロゾロと何振りか広間を去っていく。
一期さんは顔を赤く染めながら短刀ちゃん達を連れて広間を出て行った。同じく宗三さんも「全く、何てものを見せつけるんですか…」と小言を言いながら小夜ちゃんを連れて出て行く。
「いったい何があったんだよ!?おい国広っ」
「いいから兼さん、部屋で飲み直そう?」
「はあ?何だってんだよ…ったく、部屋で飲み直すならもっと酒持ってくぞ」
「は〜い!」
私にウインクしながら兼さんの背中を押し、厨へとお酒を取りに行く堀川くん。気を遣ってくれているようだけど、この状況でそんなことをされてしまってはますます居たたまれなくなる。