刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
やっかいな事になったぞって頭を抱えている鶴丸を揺さぶりながら慌てていたら、光忠と貞ちゃんが来てこちらも目をかっぴらいて驚いている様子。
私を見た途端そんなになるなんて、余程この神気が濃い、ということが分かる。
「伽羅ちゃんが帰ってくるって思ったらドキドキしちゃって、そればっかり考えちゃってて…ついくせで、無意識に付けちゃってたのっ寝る前は付けたら駄目ってわかってたのに!!!どうしよう鶴丸、光忠、ねえ、貞ちゃんっ何とかならないかなっ?」
「一番簡単な方法、且つ手っ取り早い方法が口吸いだ…だがそれも完全に消せるわけではないし、何より俺の神気がきみに浸透すれば俺が伽羅坊に折られるだけだぞ!」
鶴丸の言う通り、偽倶利伽羅の神気の代わりに他の誰かの神気で上書きしたところで何も解決はしない。それ以前にキスするなんてありえないし、そうなったら時間が経つのを待つしか選択肢がないわけだけど、大倶利伽羅さんが帰還するまであと僅か。それももう無理な話だ。
「とにかくもう帰ってくるから行こう!伽羅ちゃんが帰ってきて誰も出迎えてなかったら可哀想だしね…このことは正直に話そう、ね?主ちゃん!大丈夫っ伽羅ちゃんなら信じてくれるよ!僕たちも説明するから」
「わ、わかった…うん、そうするしかないよね…うぅ…本当は他の神気に染まっていたなんてこと内緒にしときたかったのに、私ってばなんてことを…」