刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
――それから順調に日にちは過ぎて
「審神者様!大倶利伽羅様から最後の手紙です」
「ありがとう!!こんのすけ!」
そろそろ大倶利伽羅さんから手紙が来る時間だ、と思い執務室でソワソワしていたらぴったりの時間にこんのすけが現れる。手紙を受け取り、はぁーっと溜め息をついていたら鶴丸が心配そうに声を掛けてきた。
「よっ、難しい顔して何か問題でもあったか?」
「何もないよ…」
「きみなあ、とてもじゃないが何もないって顔には見えないぞ…元凶の亀甲は大人しくしているし、伽羅坊が帰還する時間、やつは遠征で本丸にはいない。何の心配もないだろ?後は本物の伽羅坊が帰ってくるのを待つだけだ」
「そうなんだけど……、ごめん…何もないとか言って本当はね…不安なの…」
私がそう言うと鶴丸は目をぱちくりさせている。そして私の正面で胡座をかき「何が不安なんだ?」と問い掛けた。
「明日、大倶利伽羅さんが戻ってくるのは嬉しいし、早く会いたい。でも…どんな姿になってるんだろうってわくわくする反面、一回り大きくなって帰ってくる彼に私は相応しいのかな、とか色々考えちゃって複雑…」
「…何を言うかと思えば…はあ、本当にきみは大馬鹿者だなぁ」
「鶴丸…大馬鹿者って、酷い…」