刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
鶴丸は「先行ってるぜ」と言い手をひらひらさせながら去っていく。
「おお…燭台切から聞いてはいたが…これは凄いな。主から大倶利伽羅の気配がする。作戦はうまくいったようだな」
「はい…皆さんにも色々と手助けしていただいてありがとうごさいました」
「ふうん…本当にそんな事が出来ちゃうんだ…僕に言ってくれれば早かったのにね」
膝丸さんの後ろから来た髭切さんが笑みを浮かべながら私に詰め寄り肩を抱く。僕に言ってくれればって、鶴丸が最初に提案した方法の事を言っているんだと髭切さんの妖艶な笑みで予想できてしまった。
髭切さんから離れようとするものの、ふんわりとした雰囲気とその笑顔とは似つかない強い力で離れることが出来ない。
「兄者、冗談が過ぎるぞ。それに主が困っているように見える」
「僕はいつだって本気だよ?え~っと弟の…なんだったかな。またど忘れしちゃった」
「ま、また忘れたのか!膝丸だと何度も言っているだろう!」
「まーた始まった~」
そこへ呆れ顔の加州くんと安定くんが登場して、加州くんは肩を抱いている髭切さんの手をすかさず引きはがす。
「全く油断も隙もないよね、髭切は」
「その様子だと上手くいったみたいだね、主」
「お陰様で…」