刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「きみ、くれぐれも伽羅坊が帰ってくる時まで神気を吹きかけるの忘れるなよ」
「え?どうして?亀甲さん分かってくれたしもうかける必要はないんじゃ?」
「念のためだ。絶対に付けいる隙はないと思わせておかないとな」
「そこまで必要?…そっか、わかった」
こうして亀甲さんとの騒動は収束を迎えることができた。後は大倶利伽羅さんが帰ってくるのを待つのみ。
「主ちゃんっ!」
「主!」
「光忠と貞ちゃん」
「無事に帰って来れたみたいで良かったよ!それに神気が買えるって本当だったみたいだね!それで亀甲くんは納得してくれたのかい!?」
「すっげえな主!伽羅の神気じゃねえか!!本当にこんなことが出来るんだなっ」
「うん…亀甲さんは諦めてくれた。二人とも心配かけてごめんね、もうその件は大丈夫だと思うの」
「本当に良かった!これで安心して夕餉の準備が出来るよ。今日は歌仙くんと畑で取れた夏野菜をたっぷり使って美味しいカレーを作るから楽しみにしていてね!」
「みっちゃん、俺も手伝うからなっ」
眉尻を下げ凄く安堵した様子の光忠と満面の笑みを浮かべる貞ちゃんを見て、これでよかったんだ、と改めて思った。
その後放ったらかしにしていた書類を鶴丸と片付けて、夕食を食べに広間に向かっていると、膝丸さんに呼び止められた。