刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「何が出来れば避けたかっただよ!どう見ても嬉しそうに見えたのは俺だけか?」
「驚きを通り越して呆れたぜ…」
「開いた口が塞がらないよ!!!!!」
「ちょ、ちょっと長谷部大丈夫っ?光忠っ何があろうと傷つけるのはやめてってあれほどっ」
慌てて長谷部の傍に駆け寄ると、光忠が「ごめん主ちゃん。…でも気絶してるだけだから安心して、きっとすぐ目覚めるから。…でもまあ、全く油断も隙もないよね」と溜め息交じりに答え、鶴丸は自分の事を棚に上げて「全くだ」と頷いている。
少し腫れている長谷部の頬に冷たいタオルをそっと当て、自分の膝の上に長谷部の頭を乗っけて介抱していると皆の不満が私に向けられた。
「ずっりぃぞ!俺だってしてもらいたいのに!」
「きみ、俺はそこまでする必要ないと思うぜ?」
「だ、だって可哀想じゃない!長谷部の発言だって私を思っての事だし…」
「はあ…主ちゃんがそんなだから…」
貞ちゃんが悔しがっている横で、鶴丸と光忠に優しすぎる…と言われたが放っておくなんて出来ず、まだ目覚めない長谷部が心配で頭を撫でながら亀甲さんのこれからを考えていた。
すると、「なあ、主。そいつもう目覚めてるって…」と明らかに不満げな様子の貞ちゃん。