刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
そのままこの日の業務は終わり、どっと疲れた体に鞭打って大倶利伽羅さんからの手紙を寝ずに待っているとこんのすけが現れた。
「審神者様!大倶利伽羅様からお手紙が届きましたよ!」
「こんのすけ、待ってましたー!!」
大倶利伽羅さんからお手紙!!
もしかしたら送ってくれないんじゃないかと不安だったけどちゃんと書いてくれた。それだけで凄く嬉しくて一日の疲れが簡単に吹き飛ぶ。
逸る気持ちを抑えながら、慎重に封を切りそっと手紙を開いた。
男らしい字で簡潔に書かれたそれはとても大倶利伽羅さんらしい内容で、思わずクスリと笑みが零れてしまう。
「審神者様は本当に大倶利伽羅様が好きなんですねぇ」
「こ、こんのすけ!」
ついこんのすけがいることを忘れて、手紙に見いってしまっていた。こんのすけは「審神者様が幸せな事は良いことですね」と微笑みながら嬉しそうに尻尾を振り煙と共に消えていく。
その後、何度も何度も手紙を読み返し、両親の形見が入れてある引き出しにそっと閉まった。
…
…
「ご主人様~!!」
「だから私は亀甲さんとはそういう関係にはなれないんです!!」
鶴丸が席を外した隙に亀甲さんに詰め寄られ、なすすべなく彼から逃げることになってしまい、叫びながら中庭を横切った。