刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「それ見せて説明すれば流石に信じるんじゃねーのかなぁ?それって恋人にしか付けねー証だろ?」
「そうだ…その手があった…亀甲さんに後でちゃんと話してみる。後藤くんありがとう!お手柄だよっ」
「へへっ!よぉーし手柄立てたぜ!……それはそうと亀甲ってやつ、ちょっとでかいからって大将困らせやがって!俺がケリつけてやろうか?」
喜んで飛び跳ねていたと思いきや、今度は悔しそうな顔をしている後藤くん。
「ありがとう後藤くん。…でもこれは私がちゃんと説明しないと駄目だと思うから、気持ちだけ受け取らせてもらうね」
「…大将がそう言うなら無理にとは言わねえけど、困ったことがあったらチビどもじゃなくて俺を頼ってくれよなっ」
「うん、ありがとう。頼りにしてます」
「おっしゃぁ!」
後藤くんに送ってもらい執務室に戻ると先に鶴丸が戻っていた。事情を話し亀甲さんを探しに行こうと執務室の襖に手を掛けると、
「ご主人様…そこにいるのかい…?」
「ひっ」
襖越しに聞こえる声に反射的に鳥肌が立ってしまう。
ちゃんと話をしようと決心したばかりなのに亀甲さんの声を聴いた途端怖気ずいてしまった。