刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「……どうしよう後藤くん!私、審神者として最低なこと…」
「急にどうしたんだ大将、それに亀甲?って新しい刀か?」
「私戻らなきゃ!!戻って亀甲さんに謝らないとっ」
「あぶなっ!ちょっと大将落ち着けって!何があったのか説明してくれねーとわかんねーって!」
急いで屋根から降りようとする私に後ろから抱きつきながら「この高さからどーやって降りるんだよっ」と後藤くんは懸命に私を引き留める。我に返り、目に飛び込んできた風景に冷や汗が出た。
「ひやあっ!」
「だから危ないって!」
後藤くんに手を引かれるも、抱っこされていたとはいえ先程まで屋根の上を飛び移ったりしていたお陰で、足がガクガクだ。
後藤くんに笑われながら及び腰でなんとか安全な所まで進み、二人並んで座り直してから一連の出来事を後藤くんに話した。
「そういう理由で逃げてたのか…」
「うん…酷い主だよね…」
「いや、それは仕方ねーって!いきなりそんな事言われたら誰だって…」
「あの…こんなこと後藤くんに聞くのも恥ずかしいのだけど…あの、ね…、私の中にある大倶利伽羅さんの神気、もうあんまり感じられないのかな?亀甲さんに説明しても大倶利伽羅さんとのこと信じてもらえなくて」