刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第10章 かくれんぼ
部屋の隅で普通にくつろいでいた私はあえなく御用となってしまった。こんな事なら押し入れに隠れておけば良かったー!と思ったけどきっとそれでも見つかってたよね…
「もうっ長谷部が余計なこと言うから~!」
「申し訳ございません…」
さっきの木登りといい、私達は何やってるんだろう…
笑いが込み上げてきちゃって、二度と長谷部に頼まないからね!と笑って長谷部の部屋を出た。
もう2回も見つかってしまったよ…
あと1回見つかったら、私の至福のおやつタイムが3日間もなくなってしまう!それだけは避けたくて。
その後は岩融さんが御用となり、見つかった厚くんと岩融さんがじゃんけんして鬼は岩融さんになった。
チャンスはまだある!
『さあ、俺を楽しませろぉ~!!』
岩融さんの声が響き渡る。
今度こそは!と隠れる場所を慎重に探していたら、慎重すぎて時間がかかってしまって、向こうの方からオレンジ色の岩融さんの頭が見えた…
やばいっ!こっちに来る!と焦りすぐ隣の部屋に潜り込む。
「…何の用だ」
低い声が部屋に響き、心臓がドキンと跳ねる。
「ひえっ!」
「…」
「お、大倶利伽羅さん!」