刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第10章 かくれんぼ
「そ、そお?本当にいいの?」
「お任せあれ!」
どや顔でそう言うと、長谷部は部屋を出ていった。
なんか落ち着かないけど、ああ言ってくれたし押し入れにまで隠れなくてもいいかなぁ?
そういえば長谷部の部屋、初めて入った。本が沢山あるけど綺麗にしてる。長谷部らしいなぁ…と考えながらそのまま部屋の隅っちょで座った。
長谷部の部屋に隠れてから15分程経った頃…
近くで愛染くんの声が聞こえてきた。
「よっしゃぁ!みつけたぁー!!」
「ちっきしょー!」
厚くんが見つかったらしい。
「次いっくぜーーー!」そのままどうか長谷部の部屋を通りすぎてっ!と祈っていたら、なんと長谷部がとんでもない余計な事を口にした!
「愛染、主は向こうにいらっしゃったぞ」
は!?今なんと??耳を疑う私…
「主さんがあっちに?」
愛染はそっちに行こうとしたが、ふと考える。
長谷部が主を売るわけがない…と。
「主さん、そこだなーーっ!!」
愛染は、部屋の前で仁王立ちしている長谷部をスルリと避けて部屋に突入する。
「待て!ここではないっ!」
焦る長谷部の声…
「主さん、みつけたぁー!!」