刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
私の不手際?それとも元々あの刀はあんな属性なんだろうか…!?
本当に訳がわからない!
「鶴丸っ!き、亀甲さんがっおおお追ってくるっ」
「わかってる!きみ、もっと速く走れないのか!」
「はひ、そんな無茶な、はぁっはあ、これでも精一杯…っ、きゃあ!」
「すまん!説教は後で聞くから少しの間我慢してくれっ」
鶴丸は私を抱き上げ走り出した。流石刀剣男士!太刀で機動が低いといえども人間よりはずっとずっと速い!!それにあの短距離でも息切れが凄い私とは違い、鶴丸は至って涼しい顔で。
「あれ?鶴丸さん、主抱えてどうしたんですか?」
「鯰尾いい所に!主を頼む!変態に追われてるんだ。このままじゃ追い付かれるのも時間の問題だ!」
「変態!?よく分かりませんけど面白そうですね!そういうことなら任せて下さいって!!」
本丸の広い庭を横切っている途中でばったり会ったずおくんが、今度は私を抱き上げて鶴丸よりも早く走り出す。
さすが脇差…早い!
それにこんなに軽々抱き上げられるなんて意外だ。途中ですれ違った骨喰くんが私たちを見て目を見開いていたけど、ずおくんが「鬼ごっこだから!悪いけど後ろから追ってくるやつの足止めしといて!」と楽しそうに言って骨喰くんの横を通り過ぎた。