刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
「…4日後、無事にこの本丸に帰ってきてくれるかな…」
「帰って来ない筈がないだろう…あんたにそれだけの印を残しているんだ」
国広くんが真っ赤になりながらも顎でクイッと合図をした。目線は私の首だ。
そうだ…すっかり忘れていたけど、昨晩大倶利伽羅さんは見える場所に沢山キスマークを付けていた。とんでもなく恥ずかしい置き土産だ…
「明らかに僕たちに対する牽制だよね…全く独占欲強いんだから…」
「まあ、伽羅坊の気持ちも分かるがな…」
首を両手で隠すも「見えてるぜっ」と貞ちゃんに笑われる始末で…
それからはとにかく恥ずかしくて急いで自室に戻ったのだった。
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伽羅坊を見送った後主は顔を真っ赤にしながら私室に戻った。光坊達と別れた後俺は隣の近侍部屋で過ごしていたが…
…
…
珍しく主が起きてこないぞ。
もうすぐで朝餉の時間なんだがなあ。
「主…起きてるか?主…」
扉の前で声を掛けるも返事がない。仕方がないのでそっと扉を開けこちらに背を向け寝ている主の傍へと足を運ぶ。
「主…」
「…」
「もう起きる時間だ、起きてくれ…起きないと共寝するぞ!困るだろ?ほら起きてくれ」
「ん…んん…」