• テキストサイズ

刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第37章 修行


「ふ、真っ赤だな…あんたが付けたんだろう…」

「……いじわる」


それからもう一度ぎゅっと抱き締められて、大倶利伽羅さんの腕の中に収まっていたけど…


――審神者として大倶利伽羅さんをちゃんと見送らなくちゃ。


そう思い顔を上げると、柔らかな眼差しの大倶利伽羅さんと目が合い、「行ってくる…」と言われた。穏やかでいて迷いのない真っ直ぐな眼差しだった。


「うん…いってらっしゃい…」


私の言葉に頷いた後、大倶利伽羅さんは後ろを振り返ることなく旅立っていった。


 …

 …


「行ったか…」
「行っちゃったね…」
「帰ってくんのが楽しみだなー」
「…」


「…ッ!?」


ボーっと大倶利伽羅さんが見えなくなった先を見つめていると、後ろから聞こえる声。
吃驚して振り返るとそこには鶴丸・光忠・貞ちゃん・国広くんがいた。


「え!…い、いつからそこにいたの?」

「伽羅坊ときみが、別れを惜しんでちゅっちゅしてる時からいたぜ?驚いただろ?」

「!!!」


にやにやして答える鶴丸の横で光忠は苦笑していて、貞ちゃんは屈託のない笑みを浮かべている。


/ 1260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp