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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第36章 嵐の夜


どこかおかしい彼女の様子に大倶利伽羅は俺が連れていくと言いかけたものの、先にお休みなさいと言われてしまい口を噤んだ。

一方長谷部は煮え切らない態度の主に何か用事でもあるのか聞いたが、慌てて首を振るので疑問を覚えつつも部屋に向かって歩き出した。


 …

 …


雷鳴が響く中、仄暗い廊下を歩く。
一歩一歩確実に自室に向かっているというのに、まるで長い長い道のりを歩いているかのように一向に着かないのは何故なのか。

ピカッと一瞬光ったと思えば、一際大きな音が鳴り響いてガタガタガタと窓が揺れる音と共に本丸も揺れる。

その度に心臓がバクンっと大きな音を立て肩が上下する。
暗い中真っ直ぐな廊下をひたすら進む足取りは次第に早くなっていった。

すると先の方に人影が見えた。目を凝らし良く見ると悲しげな顔をした両親の姿。

その姿を見た途端、両親の元へと走り出すも進めど進めど追いつけない。それどころか進んでいるはずなのにその姿は小さくなっていくばかり。その内息切れも激しくなっていく。

待って…
行かないで…
どうして離れていくの?
私を置いていかないで…

思い切り叫ぶけれど、息切れが酷く掠れた声が途切れ途切れに発せられるだけ。


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