刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第36章 嵐の夜
「あれ、伽羅ちゃん…?」
私室に着くと、丁度部屋から出てくる大倶利伽羅の姿。
「窓なら今閉めておいた。全開だったぞ…」
「ごめんっ、だってついさっきまで快晴だったんだよ?」
「にしても不用心だ…」
「気を付けます…」
ピンっとおでこを指で弾かれ、反射的にギュッと目を瞑ると大倶利伽羅の指が今度は彼女の髪の毛にそっと触れた。暫くしてカサッと何かの音がし、彼女がそっと目を開けると小さい葉っぱを目の前でひらひら見せられる。
「ついてた…」
「あ、さっき畑にいたから…」
「……そうか」
穏やかな顔をした大倶利伽羅が静かに言葉を発し、彼女を見つめる。そんな大倶利伽羅の様子に彼女はいつもの如く照れながら目を伏せた。
もう何度も体を重ねているというのにいつまでも初々しい反応をみせる彼女が愛らしく、自然と目が細まってしまう。
彼女の頬に触れようと手を伸ばしかけた時、ドアの向こうから「主、いらっしゃいますか?」と一期一振の声。
間が悪い…そう思い自然と眉を寄せた大倶利伽羅は、頬に触れようとしていた手を瞬時に引っ込めた。
そんな大倶利伽羅の気持ちなど知らず、彼女は伏せていた顔をパッと上げ、ドアの向こうにいるであろう一期一振に対して明るい声で返事を返す。