刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第36章 嵐の夜
「左様ですか、良かったです」
「俺も嫌な感じがしてたんだよなぁ。国広も気付いてたか?」
「はい、兼さん」
「審神者様、呼び戻しが終わりましたら天気の良い今のうちに作物に被害が出ぬよう被覆フィルムの固定など強化して、雨風から保護する対策の準備を急ぎましょう」
そうだ、そんな強い嵐が来るのならのんびりしていられない。今いる男士達で備えなければ。彼女は急いで広間にいる刀剣に声を掛ける。
「堀川くん、兼さん!残ってる男士を集めて来て畑の保護をお願い!前田くんと平野くんは馬小屋に行って、馬当番さんの手伝いしてあげて下さい。雨戸もしっかり閉めてくださいね!」
名指しをされた男士達は、返事をしてすぐさま広間を出て行った。彼女は一期一振とゲートに行き、遠征呼び戻し鳩を使用して第3部隊、第4部隊の強制帰還を行う。
──その頃第3部隊は
「今回も資材が溜んまりだなあ!こりゃあ嬢ちゃんが喜ぶぜぇ!帰ったら酒盛りだな。酒は~飲め飲め飲むならば~」
「おい、日本号!」
「あ゙?せっかく気持ち良く唄ってたのによぉ」
「鳩だ!呼び戻し鳩!」
遠征も終盤で、いつもより多く獲得した資材に日本号はいい気分で唄っていたが、自身を呼ぶ声に一瞬顔を歪ませ悪態をついた。御手杵を見ると切羽詰まったように空を見上げている。