刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第35章 お風呂での秘め事
我儘を言われたとしても嫌と思わないし、そんな彼女を見て可愛いと思ってしまう自身に小さく息を吐いた。
嬉しそうにしながら彼女は立ち上がり、ふらついてはいるものの思ったよりしっかりした足取りでお風呂場に向かったので、大倶利伽羅はほっと一息つき、その後を追う。
酔いが回っているせいか脱衣所に座り込み、おぼつかない手付きで服を脱ぎ始める彼女を暫く静観していたが、何とももたついているため痺れを切らし、彼女の傍に近寄った。
「脱がせてやる…」
「自分で脱げるもん」
「出来ていると思えないがな…」
むぅっと頬を膨らましている彼女をよそに大倶利伽羅は服に手をかける。
「手をあげろ、脱がせにくい」
「…はぁい」
彼女は素直に返事をして手をあげてくれたので、ガバリと服をたくしあげ脱がした。そして彼女の前に跪きスカートのホックとチャックも外す。
「そら、立てるか」
「ん…」
大倶利伽羅の両肩に手を置いて、ふらつきながらも立つと、ホックとチャックを外されているスカートはストンと床に落ちた。目の前には下着姿の彼女。大倶利伽羅には目の毒でその姿に反射的に目を逸らした。