刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「そうだったんですか…」
「…最近なんだけどね…見かねた鶴ちゃんが私に話してくれたんだ」
「鶴丸さんが?」
「うん…」
『きみが光坊に想いを伝えた時光坊は、主は人の子だから同じ人同士の方が幸せになれるんじゃないかって想いがあってな、随分悩んでいた。
…それでもきみを好きで仕方なかったから光坊はきみの想いに応えた。だがな、恋仲になってからも自分が刀剣だという事にずっと不安を抱いていたんだ…
今回のことで光坊がきみに必要以上に問い詰めてしまったのは、恐らく相手が人だからだ……光坊が変わってしまったのも君が離れていくんじゃないかと怖いからこそだ。
──とはいっても最近は俺たちでも手におえないほど行き過ぎているがな…それでも光坊を嫌いにならないでやってくれないか…』
「みっちゃんがそんな事思ってたなんて…私、全然わかってなかったんだってショックだった…私がちゃんと最初にみっちゃんと向き合っていればこんなことにはならなかったの…
でも気付いた時には溝が深くなってて…それでも何度かお話したんだけど、カフェであの男と話してる君は楽しそうだった、本当は君もあの男がいいんじゃないの?とか、そんなこと言われたらさすがに私も辛くて解決しないまま距離を置いて…
そしたら今度は束縛が始まって…それで今のこの状況に至るんだ…ごめんなさい、結果的にあなたまで巻き込むことになってしまって…本当に情けない…」