刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
当たり前だけど姿形が同じでも私の愛する大倶利伽羅さんとは全然違う。不思議な感じだ。向こうの大倶利伽羅さんは甘さが全く感じられなく少し目付きも鋭い気がする。
鍛刀したばかりの…
あの頃の少しツンケンしていた大倶利伽羅さんと少し似ているような気がした。
「みっちゃん、折角だし鶴ちゃん達とお話して来たらどうかな?私も久しぶりに女同士で色々お話したいしさ…」
「………、まあ…いいけど…じゃあそっちの伽羅ちゃんもおいでよ。女同士なんだから君がいたらお邪魔でしょ?」
「…」
「大倶利伽羅さん…私は大丈夫だから…」
私から離れることに対して抵抗があるのか、向こうの燭台切さんの言葉に対して険しい顔付きをした大倶利伽羅さんだったが、渋い顔をしながらも立ち上がり、うちの光忠と一緒に鶴丸さん達に連れられて部屋を出ていった。
「はあ…」
「大丈夫ですか…?」
「本当ごめんね、あなたの燭台切さんに嫌な思いさせてしまって。みっちゃんには友達が遊びに来るってだけ伝えてあったんだ…」
「大丈夫ですよ。でも…初対面の頃とは随分印象が変わったように見えました…正直、吃驚しました…」
私がそう言うと彼女はコクリと頷き「それでも…変わってしまったけど、私はあの人が好きなんだ…」とそう言った。