刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
彼女に連れられて本丸内廊下を歩いていると、所々にお花と観葉植物が飾られていてとても綺麗だった。
「凄い綺麗…」
「あ、お花?私の趣味なんだ」
「へえ、見事に咲いているね。君が愛情をたっぷり注いでいるのが分かるよ」
「燭台切さん、ありがとうございます」
「私はお花育てるの苦手だから尊敬するなぁ」
「え?そうなの?見た目女の子らしいからそういうの得意そうに見えるけどなぁ」
「確かに主ちゃんは見目は女性らしいけど、裁縫と水やりはてんで駄目だね」
「…うぅ…」
何度か育てようと、部屋や執務室に飾って試みたことはあった。でもどうしても水やりを忘れたり、やり過ぎたり…結局は枯らしてしまっていた。決して花が嫌いなわけではないんだけど。
それ以来、私はサボテンしか置かなくなったのだ!置いてあると言っても執務室の机に一つだけだけど…後は庭で歌仙がいろんなお花を育てているくらいで私は見る専門だ。
「主っ!!」
立ち止まって彼女の自慢のお花を眺めていたら、苛立ちを含んだ大きい声が聞こえた。
声のする方へ視線を向けると、燭台切さんが凄い剣幕でこちらに向かってくる。
そして後ろから追うように、鶴丸さんと大倶利伽羅さん。
「みっちゃん…」