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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第9章 ハプニング


お月さまを見ながら座っていると、少し肌寒くなってきた。6月といえども夜になると流石に少し冷えるなぁ。

身震いする体を抱き締める。すると、フワリ…肩に何かがかけられた。


「!!」

「…着ていろ」


かけられたのは大倶利伽羅さんの内番服の上着。
今程まで着ていたらしい上着は大倶利伽羅さんの温もりが残っていて温かかった。


「…あったかい」


大倶利伽羅さんは何も言わずに私の隣に腰掛ける。もしかして心配して様子を見に来てくれたのだろうか。風呂場での出来事が知られていると思うと多少の気まずさを感じる。


「…」

「…」


沈黙が続いた後で、チラリと大倶利伽羅さんを見ると、バチッと視線がぶつかった。彼にしては珍しく相当飲んだらしく目が据わっているように見える。

大倶利伽羅さんが酔っぱらってるなんて本当に珍しい。そもそも彼は慣れ合いが嫌いなので宴でさえもあまり参加することがないのだから。


「だ、大丈夫ですか?」

「…」


暫く様子を見ていると、大倶利伽羅さんは急にゴロンと横になり、頭を私の膝に乗せてきた。所謂膝枕の状態だ。
思いがけない大倶利伽羅さんの行動に、私の頭は直ぐ様大混乱になった。


「え!?え!?」

「…眠い」


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