刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
だろうな、というような顔をしながら大倶利伽羅さんに何故か「こっちに来い」と呼ばれる。
「大倶利伽羅さん?どこ行くの?」
「いいから来い」
理由を言わずに執務室を出ていってしまった大倶利伽羅さんの背中を急いで追いかけると、何故か彼は縁側に腰を下ろした。不思議に思いながらも私も隣に腰かける。
今日は風はほとんどないが少し雨が降っているのに、なんで縁側なんだろうと疑問に思っていると大倶利伽羅さんは膝をポンポン叩いてこちらを見た。
「…?」
「そら」
「え?」
「……はあ」
なんで溜め息?と思ったら肩を掴まれ引っ張られた。いきなりだったのでただ座っていた私は呆気なく体勢を崩し、そのまま大倶利伽羅さんの膝の上に頭がポスッと乗っかることに。
突然の膝枕の体勢、それも仰向けに転がったのですぐ上に大倶利伽羅さんの格好良い顔がっ!!思わず声が出た。
「ええ!?」
「少し寝ろ」
「で、でも仕事っ」
「急ぎのものではないだろう…少し休んだところでそんなに支障はない筈だ」
「そうだけどっ」
「今日は演練もあるんだ、だからそれまで寝てろ。それに…あんたが眠いのは俺の責任だ」