刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「わ、わたしこそ…あ、あんなに…み、みだ…」
自分の言葉にハッとする。
昨晩の痴態をわざわざ言葉にするなんて…
羞恥で固まっている私に大倶利伽羅さんは、私の言わんとしていることが分かったのか口を開いた。
「あんたと俺の縁が繋がったから、快感を得やすくなっただけだ。だからあんたのせいじゃない」
「…へ?」
確かに縁が繋がるとは聞かされていたけど、そんな効果もあるの?初耳だ。
「それに…俺の神気があんたに馴染み始めた証拠でもある」
「馴染む?」
「…そうだ」
大倶利伽羅さんの神気が私の体に吸収されたという事だろうか。特に体に変化は感じられないから良くわからないけど…
うーん、と考えていたら大倶利伽羅さんの腕が絡み付いてきて引き寄せられ抱き締められた。
「まだ少し早い、寝るぞ」
昨晩というかもう今日になるけど、寝たのはつい数時間前。ぎゅうっと包み込まれる温もりが本当に心地よくて、一気に睡魔に襲われる。
「伽羅ちゃんも…、眠、い…?寝る?」
「あぁ」
その言葉に安心したのも束の間、すぐに夢の中に落ちていった。