刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「くすぐったい」
「…っ、ご、ごめんなさいっ!」
「…」
慌てて大倶利伽羅さんの横に移動した。そして昨晩の事を思い出し赤面する。
昨晩は激しく求められて…
それで…私も気持ち良くてわけがわからなくなってしまって…
恥ずかしい。
あまりにも強い快楽に物凄く乱れた記憶が甦る。
二回目なのに、正確には三回?
とにかく恋しい相手にとんだ痴態を晒してしまった…
それに目覚めた直後も寝ぼけていたとはいえ、大倶利伽羅さんの身体にすり寄り覆い被さってまでさわさわ触って…
正直引かれているのでは…
うぅ…
なかった事にしたい…
死んでしまいたいかも…
大倶利伽羅さんの顔をとてもじゃないけど見れない…
暫く俯いていると、前髪がさらりとかきあげられて、吐息が額にかかった。そして柔らかい感触が押し当てられる。
「…ッ」
びっくりしてついつい大倶利伽羅さんの顔を見上げたら、穏やかな目で私を見つめる金の瞳があった。
「体は怠くないか?」
「う、うんだい、じょうぶ…」
「…すまない、昨晩は抑えが効かなかった…」
少し申し訳なさそうにしている大倶利伽羅さんが、なんだか可愛い。