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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第34章 神気


ぼんやりとした霞む視界に乱れた二つの呼吸だけが耳に届き、意識が朦朧としていく。

「…ん」と口付けられて、胸の内からとめどなく溢れ出す愛しさという感情に酔いしれながらも、快楽に沈められた余韻で段々と意識が遠くなり、そのまま瞼を閉じ、眠りの底へと引きずりこまれていった。


 …

 …


ん…温かい。

カーテンの隙間からうっすらと朝日が差し込む中目が覚め、ゆっくりと意識が浮上する。自身の身体を包んでいる温かい何かをぺたぺたと感触を確かめるように撫でまわした。


「…」


んん、気持ちいい。身体をすり寄せてその温もりを堪能する。


 スリスリ…


「っ、…おい」


う、ん…なに?…まだ眠くて瞼が鉛のように重たい…昨日寝たのって何時だったかなぁ。


「おい…」


大好きな大倶利伽羅さんの声がする。穏やかな低い声が心地よい。ずっとこの夢の中にいたいな…


「…襲うぞ、いいのか」

「…」


襲う?んん!?あれっ?????
見るとそこには何とも言えない表情の裸の大倶利伽羅さん。余計な脂肪が一切ついていない割れている腹筋が男らしい…まるで彫刻のようだ…

じゃ、じゃなくて私は彼の上に覆い被さって一体何をやっていた!?


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