刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
大倶利伽羅さんを見ると、いつの間にか眠っていた。
え…うそ
膝枕でそのまま寝てくれるなんて、にわかに信じ難い程珍しい。というかこんなことは初めてだ。
つい何回か寝ているか確認してしまったけど、どうみても何度みてもやっぱり寝ている!
嬉しすぎてずっと顔がにやけっぱなしになってしまった。
…
…
どうしよう。
足が痺れてきた。
そう思うものの、大倶利伽羅さんが寝ているので起こしたくなくて…せめて少し足を崩そうと四苦八苦していたら、大倶利伽羅さんがモゾモゾと動き出した。
「あ、伽羅ちゃん、起きた?」
「…ん」
「さっき光忠がドーナツ作ってきてくれたから、一緒に食べよう?」
そう声をかけるとのそりと大倶利伽羅さんが起き上がったので、私も立ち上がろうとしたら思いのほか足が痺れていてよろけてしまった。
「はぅあっっ!あしッ足がッ!」
咄嗟に大倶利伽羅さんが支えてくれたので、足が痺れてると必死で訴えるも…
「…」
「え゙!?ちょ、さわっちゃ駄目!!!!」
私の痺れた足を大倶利伽羅さんがちょんちょん触るので、そのまま倒れ込んでしまった。
「あ゙あ゙あ゙!!い、いじわる~っ!」
そしてその後面白がって私の足をツンツンしてくる大倶利伽羅さんのお陰で、長い間足の痺れと格闘したのだった。