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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第34章 神気


「霊力?」

「そう、ほら…主ちゃんは伽羅ちゃんの神気を取り込んで、伽羅ちゃんは主ちゃんの霊力を取り込んでるってこと」

「それって…」

「多分主ちゃんが考えてる通りで合ってるよ。恋仲になってからも調子よかった気はするけど、今はその頃とは比にならないくらいだよ。まさに持ちつ持たれつの関係だね」


それって体を契った間柄だからこそってことを言っているんだよね…

なんだか恥ずかしいけど、前にこんのすけが言っていた『政府は付喪神様との恋愛や結婚を推奨している』『本丸が活気付く』ってこういう事を言っていたんだと、初めて本当の意味が分かった気がした。

そして昨日の手合わせで前田くんが言っていた『絆』も恐らくその事を示していた。


「主ちゃんが調子いいと本丸全体も活気づくし、僕にとっても皆にとっても良いことなんだ」

「嬉しいけど…なんだかもの凄く恥ずかしい」

「そお?僕達にとってはありがたいけど?あ、ごめんね、つい長居しすぎちゃったよ。伽羅ちゃんとおやつ食べてゆっくりしてね」


光忠は笑って部屋を後にした。
机には形のいいおからドーナツが4つ。作りたてのせいか、部屋は美味しそうな甘い香りで充満している。


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