刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「だ、誰のせいだとっ」
「…俺か」
「あっ、こらっ」
暫く触られ、大倶利伽羅さんの手がやっと止まり膝枕の体勢のまま身動き出来ずにいると、クスクスと背後から笑い声が聞こえた。
首だけで後ろを振り返ると、おやつを乗せた盆を持って光忠が立っていた。口に手をあてて懸命に笑いを堪えている…
慌ててスカートの中に潜り込んでいる、太腿の上に置かれたままの大倶利伽羅さんの手を退かした。もしかして見られてた?うわぁ…
「ふふ、相変わらず仲が良いね」
「やだ光忠っ…いつからいたのっ?」
「ちょっと前からかな。邪魔してごめんね!伽羅ちゃん疲れてるみたいだしそのままでいいよ」
光忠の声で起きるかな?と思っていたら大倶利伽羅さんは頭を乗っけたまま。相手が気の知れた光忠だからこそ気にせずそのままなんだろうけど、私は恥ずかしくて堪らない。
「おやつを持ってきたんだけど」
「え、わあっ嬉しい!!」
「そんなに喜んでくれると作り甲斐があるね。そうそう、伽羅ちゃん今日は絶好調だったんだよ」
「あ、うん!誉取ってたね」
「そうなんだ。キレッキレなのはやっぱり主ちゃんのおかげかな」
「私の…?」
私のおかげ?なんで私が出てくるんだろう。疑問に思っていると光忠は私の霊力のおかげだと言った。