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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第9章 ハプニング


立て札をしっかりかけて、脱衣所で脱いだ服を綺麗に畳み籠に入れた。
大浴場へと続く引戸を開ければ途端に湯気に包まれる。

体と頭を洗い湯船に浸かると、体から疲れがみるみる落ちていくようで…何度入っても温泉に来たみたいな気分になれる本丸の大浴場は最高だ。

今日はあまり時間がないので、名残惜しくもさっと温まって湯船を上がり、脱衣所の引き戸を開けようとしたら…

磨りガラスの向こうでゆらりと何かが動いた気がした。
湯気が立ち上る浴室の中、まさかと思いながら目を凝らしていると、磨りガラス越しに見える影が動き引戸が開く。


 ガラガラガラ…


「!!」

「ん?……!!」


目の前には、かっこ良くて強~い!最近流行りの刀である、素っ裸の和泉守兼定。
お互いに目を見開きながら数秒見つめ合った後……


「ひあぁぁ!!!」

「うわあぁ!あ、あんたっ!」


浴室に悲鳴が反響する。
誰か入ってくるとは考えてもなかったのでタオルも持っていなくて、慌てて兼さんの手に持っているタオルを奪い自身の体を隠すが、時すでに遅しだった。


見られた!
見られた!
見られたああぁぁぁぁ!


私も、一瞬だけど見てしまった…


「あるじいぃぃ!どうなされましたかあぁぁ!」


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