刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「あんた、鍛練場から出てくる時泣いてたよな?つまりあいつに無理やり酷えことされたんだろ、違うか?」
恥ずかしくて顔を隠しながら走って逃げた姿が、大倶利伽羅さんに酷いことをされて泣いて逃げているように見えたらしい…。
「わわわっ違う!誤解です誤解!!」
「はぁ~?誤解ってどういうことだ?」
まさか濃厚なちゅうしてる最中にあなたの声が聞こえて、恥ずかしくなり赤くなった顔を隠しながら逃げました、なんて言えるはずもなく…
どうしたものかと考えていると、同田貫さんが盛大に舌打ちした。
「あんたがあいつを庇うのは勝手だが、俺は卑怯なやつが許せねえんだ。あんたには悪いがあいつには俺の気が済むまで付き合ってもらったぜ?」
同田貫さんの鍛練と言えば、山伏さんのとんでもない山修行と並びそれはもうきつい鍛練だと有名だ。
前に加州くんと国広君が付き合わされたときは、二人とも憔悴しきった表情をしていて、揚句「二度とやらない、本気で折れるかと思った」と言っていた。
それを大倶利伽羅さんに??
前田くんと手合せした後にあれだけの筋トレをこなしていた大倶利伽羅さんに??
もう夕方だし時間的には短いかもしれないけど、その分鍛練内容は濃密でかなりキツかったのでは…?