• テキストサイズ

刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第34章 神気


両者とも一歩も譲らない熱戦が繰り広げられていたが、結局大倶利伽羅さんが勝った。

前田くんの首には大倶利伽羅さんの木刀の切っ先が触れている。その状況に満足げな笑みを浮かべている前田くん。

手合せを終えた二人に労いの言葉をかけつつ、タオルとお水を渡した。


「主君、今回の手合わせでお二人の絆が強いことが良くわかりました」

「え?絆…?」

「はい、絆ですっ!」


滴る汗を拭きながら眩しい笑顔の前田くん。

でも前田くんの言っていることが今回の手合わせと何の関係があるのかよく分からず、首を傾げていると鶴丸が「伽羅坊ときみが仲が良いってことさ」とニヤニヤしながら頭をポンポンしてきた。

気付けば鍛練場はなんともほんわかとした空気に包まれていて、皆が私と大倶利伽羅さんを見ている。


「あるじさんっ、おめでとっ!」

「乱ちゃん、何が?」

「ふふ、何でもな~い」


乱ちゃんは嬉しそうにそう言うと、一期さんの方に駆け寄った。一期さんは「それでは、私達はこれで失礼致します」と頭を下げ、粟田口の皆と鍛練場を去っていく。


/ 1260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp