刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
私が知らないだけで大倶利伽羅さんは分かっていた…?ということは何か事情があるってことだよね。なら大丈夫なのかな…
事情を知っている大倶利伽羅さんが放っておけと言うってことは、これ以上は詮索しない方がいいんだろうなと思い、既に歩き始めている大倶利伽羅さんの背中を追うように執務室に再度向かった。
すると…
「…っ!!か、か!伽羅ちゃ…」
途中の曲がり角でばったりと光忠に出くわした。
余程吃驚したのか私達を見た途端目をかっぴらいて口に手を当てている光忠。そしてそのまま倒れた…
ドシーンッ!!!!
「え?え?みっ光忠ああ!大倶利伽羅さん!光忠がっ!」
突然の出来事に気が動転してしまって、倒れてしまっている光忠を揺さぶりながら大倶利伽羅さんを見上げると、何故か大倶利伽羅さんは額に手を当て溜め息を吐いている。
「はあ……放っておけ…行くぞ」
「え!なんで!?光忠がっ!み、光忠倒れてるんだよ!?」
「いいから放っておけ、時期に目を覚ます」
だって、と抗議する私に大倶利伽羅さんは「大丈夫だ」と言いながら私を引きずるように執務室に連れて行く。