刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第34章 神気
「お風呂入ってきたの?」
「ああ、体は辛くないか」
「あ、うん。大丈夫なんだけど…、まだ伽羅ちゃんが中にいるような…、変な感じがする…」
「…ッ」
本当にそんな感じがする。
ジクジクとした痛みと共に、まだ入っているような違和感が…入っているような、入っている!?
伽羅ちゃんが中にいるようなって、私もの凄く恥ずかしいこと言った!!
大倶利伽羅さんを見上げると、手の甲で口元を押さえていて、横を向いてるけど耳が赤いのがわかる。
なんとなくギクシャクしながら広間に向かった。
朝餉を貰いに厨に着くと、炊きたてのご飯のいい匂い。
「お!おはよう大将と大倶利伽羅の旦那!飯出来てるぜ!」
「おはよう、主」
「主さん、大倶利伽羅さんもおはようございます」
「薬研くん、歌仙、堀川くんおはよう。いい匂いだね!今日のご飯はなあに?」
覗き込むと、コロッケとお味噌汁とほうれん草の白和えだ。美味しそう!!
「じゃがいもが沢山取れたからね、ほら主の分だよ」
歌仙から膳を受け取り、ありがとうと顔を上げると何故か歌仙は目を見開いて硬直しており、は、はは…と奇妙な笑みをこぼした。