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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第8章 審神者会議&病院へ


観念したようでやっと俺に身を委ねてきた。
それと同時にフワリと甘い香りと、かすかにする血の匂い。

遠慮しているのか体を離してるせいでぐらついている。落ちるぞと声をかけると大人しく密着してきた。


「……ッ!!」


更に強くなる甘い香り…

そして背中にふにゃりと当たる柔らかい感触…それにより、さっきまではさほど気にもならなかった、掌に伝わる太腿の柔らかさまでもが鮮明に感じるようになってしまった。

途端に心臓が脈打ち、おぶったことを後悔していると、コテリとこいつの顔が俺の肩にのっかかった。
そして聞こえてくる小さい寝息。

 スゥスゥ…

寝たのか…
俺の気も知らずに全く。

本丸に着くと薬研が慌てて走り寄ってきた。


「大将、まさかまた倒れちまったのか?」

「いや、おぶっていたら途中で寝た」

「は?倒れるかもしれないって心配しておぶってくれたのか?旦那もやるじゃね~か!」


薬研が驚いた後、ニヤニヤしながら俺の腕をバシバシ叩いてきて何とも居心地が悪い。

こいつが目を覚まして降りるというので、薬研の視線が鬱陶しくてその場を離れた。



大倶利伽羅side、終
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