刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第33章 幸せな痛み
そのままベッドに雪崩れ込むように押し倒され、覆い被さられた。また何度が唇を啄まれた後に私の目を真っ直ぐ見捉えた彼が問う。
「本当に…いいんだな」
大倶利伽羅さんの瞳はいつも見るそれとは違って熱を灯していた。これ以上ないくらいに、痛いくらいに心臓が暴れている。それでもしっかり彼の目を見つめて頷いた。
これが今の私の精一杯。
緊張しすぎて言葉に出来なかった。
そっと抱き締められた。いつも以上に凄く優しい手つきだった。
ドキドキしながら大倶利伽羅さんの首元に鼻を埋めると、お風呂上がりの香りに混じって彼の匂いがして少し安心した。
首元から顔を離すと、ゆっくり大倶利伽羅さんの顔が近付いてきて再度唇が重なる。
キスの合間に「伽羅ちゃん…電気…」と言うと、リモコンで仄かな灯りに切り替えてくれた。
大倶利伽羅さんは夜目が利くので、電気を消したところであまり意味はないのかもしれないけど、それでも明るい所でするのは私が耐えられなかった。
どうしよう…
すごくドキドキして本当にどうにかなりそう…
全身が心臓になったみたい…
緊張で固く閉じていた私の唇を、大倶利伽羅さんの舌がツンツンしてきておずおずと少し開けると、隙間からするりと大倶利伽羅さんの舌が入り込んでくる。
「んんっ…」