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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第31章 近侍 大倶利伽羅


何故か私は大倶利伽羅さんの胡座をかいている上に横抱きにされている。

普段は後ろからぎゅっとされる体勢なのに、今は直ぐ側に大倶利伽羅さんの麗しの顔。しかも彼は黙ったまま私をじとりと見ていて。

言わずもがな心臓は大変な事になっていた。


「…」

「…」


皆が去ったあと、私は仕事をしようと椅子に座ったのに、何故か大倶利伽羅さんが近付いてきて私をひょいっと抱きかかえ、そのまま執務室の畳の上に胡座をかいて座ったのだ。

そして何も話さず、ムスッとしている。

明らかに機嫌が悪い…


「怒って、る?」

「怒っていない…」

「…うそ、なんか怒ってる」

「…」


もしや、鶴丸になんの罰も与えなかったことに怒ってる?あんたは甘いって言ってたし…
それとも最初に私が鶴丸に抱き付いてしまった事?鶴丸に抱き締められた事?最早全部とか?いろいろありすぎて全然分からない…

じっと見られているこのなんとも言えない居心地の悪さに耐えられなくなった私は、慌てて弁明する。


「ご、ごめんなさい!もしかして鶴丸に抱き付いた事なら虫が怖すぎて訳がわから、っ!?」


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