刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第30章 ある日の出来事 4
「俺は…会いにいっただけだ」
「「「……ッ!」」」
「最初からそんなつもりじゃない…」
「「「!!」」」
三人は揃いも揃って同じ反応を俺に向ける。
「……チッ」
勝手に勘違いしていろ。
はあ、俺は寝るからな…心中で再び盛大に舌打ちし床に入った。
「伽羅坊…こういう時は発散するに限るぜ?」
「伽羅ちゃんの好きなずんだ餅沢山作ってあげるから元気だして…諦めちゃ駄目だよ、主ちゃんは伽羅ちゃんが大好きなんだから次はきっと大丈夫!」
「みっちゃん、俺もずんだ手伝うぜ」
「…………………………」
次の日の朝、朝といってももう昼前だ。
夜戦組は昼餉が朝餉みたいなもんだからな。
いつものように布団を畳み押し入れに片付けていると、国永の布団からなにやら白い布が垂れ下がっているのを見つけ、引っ張って取り出した。
…
…
なんだ、これは…
『伽羅坊 ♡祝♡ あるじ』
赤い文字でハチマキに書かれた文字…
これか…
慌てて隠していたのは…
これを頭に巻くつもりだったのか…?