• テキストサイズ

刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第30章 ある日の出来事 4


「国永…」

「ん?なんだ、伽羅坊。今大福食ってるから後にしてくれ。歌仙から分捕ってきたんだ。何でも老舗の大福らしくてこれが最後の一個らしいぞ!残念だが伽羅坊の分はないんだ」

「つ、鶴さん…」
「みっちゃん…やっべえって」


光忠と貞が察したのか、国永を置いてそそくさと部屋を出ていった。呑気に大福を頬張っている国永に近付く。


「これはなんだ…」

「あ゙…、、、それはだなっ、あれだあれ!てっきり主と伽羅坊が」

「ふざけるな」


皿に残っている食べかけの大福を手に取り口に放り込んだ。


「あ゙あ゙!!俺の大福がっ!俺が歌仙からどれだけ苦労して手に入れたと思ってるんだ!」

「そんなことは俺の知ったことではないが……ふ、確かにうまいな…」

「……ッ!!酷いぞ!俺の楽しみを!!八つ当たりは良くな、…」


 …


「…なんだ」

「………いや、なんでもない、悪かった。伽羅坊が一番辛いのに…断られたんだもんな、男として……辛いよな…俺としたことが大福の一つや二つで…」

「だからそれは違うと言っているだろう」

「すまなかったな…」


 …

 …


「だから違うと……………………くそッ……もういい」




大倶利伽羅side、終
/ 1260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp