刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第30章 ある日の出来事 4
「う゛…伽羅ちゃんが夜戦から無事帰ってきてくれて…おかえりなさい、の…ち、ちゅうしてました…っ」
「…」
しつこく問うと、恥ずかしそうに目を伏せて小さな声で答える。
夜戦から帰ってきて…、まさに今の状況のような夢に少し驚いた。
「あんたは、夢に見る程俺と口付けたかったのか」
「!!」
え…、いじわる…とか、呻くような声が聞こえる。
「ふ、」
思わず笑みが零れた。
俺が触れる事に慣れて欲しいと思う反面、俺が何か仕掛ける度、彼女の恥じらう姿がなんとも可愛らしく、その反応が見たくてつい意地の悪い言葉を投げかけてしまうのも事実だ。
「すまない…少し意地悪が過ぎたか…」
「…」
「口付けてもいいか……ただいまの、ちゅうだ…」
彼女を抱き締めわざと耳元で囁くと、小さな悲鳴をあげた彼女が、ゆっくり頷き、おかえりなさいと言う。
堪らなくなり、半ばぶつけるように唇を塞いだ。
塞いだ後一度解放したが、勿論それだけでは物足りず、再び塞ぐ。ふくよかな唇を舐めあげ、直ぐさま舌を滑り込ませて、彼女の舌を犯す。絡ませ、じゅる、と吸い上げ、擦り合う。