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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第30章 ある日の出来事 4


『夜戦の後はお腹が空くと思うから』と彼女が夜戦組におにぎり等を作ってくれるようになったのはいつからだったか。

いつの間にかそれが習慣となり、夜戦組の帰還中に「今日は何かな?楽しみだね」などと話しているのを良く耳にするようになった。

薬研達は風呂の前に食べたのか、皿にはもう俺の分だけが残っている。

彼女が作ってくれるだし巻き玉子が俺は特に気に入っている。他の連中も同じらしく、前に短刀達が嬉しそうに彼女に話しているのを聞いたことがある。


 カタ…


厨の引き戸が開く音。
視線を向けると山姥切が入ってきた。腹でも空いたんだろう。奴はこの本丸でも大食らいの部類だ。たまに彼女のカップ麺とやらを食べているのを見かける。


「大倶利伽羅、帰ってたのか」

「あぁ」


山姥切は主専用の戸棚の奥からカップ麺を取り出しお湯を沸かし始めた。彼女もそれを分かっているのか、棚の中には山姥切の好きな味がいくつかストックしてある。


「あんたもカップ麺食うか?」

「俺はいい」


俺は空腹を満たしてから山姥切を残し厨を後にした。その足で自身の部屋に戻り早々に床に入る。


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