刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第29章 エイプリルフール?
そんな私を気にもせず、大倶利伽羅さんは私の左足を持ち上げた。持ち上げられた事で裾が更にはだけて、ショーツが見えそうになっていて、私は恥ずかしさでそれどころではない。
「おい、聞いているのか」
さっきまでの甘さは消え失せた大倶利伽羅さんの真剣な表情にハッとし、足に視線を向けた。
見ると、脛から血が流れていた。ここに来るときに執務室で段ボールにぶつけた所だ、と瞬時に思い出した。まさか血が出ていたなんて…
「そういえば、ここに来る時にぶつけた…」
「はあ…」
「伽羅ちゃんのお布団汚れちゃった…」
「そんな事はどうでもいい」
大倶利伽羅さんは更に私の足を持ち上げ、あろうことか血が滴る傷口をペロペロと舐めてからちう、っと吸い上げた。
「やだ、何やってっ」
「ん、消毒だ…」
「そんなとこ、汚いからやめてっ」
「汚くない」
傷口にちゅうちゅう吸い付かれて、ピリッと痛みが走る。痛いのに、さっきまで厭らしい事をされていた私の体はそれにすらぞくぞくと反応してしまう。
「は…っん、やだぁっ」
「ん…」