刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第8章 審神者会議&病院へ
暫く歩いていると、大倶利伽羅さんに急に手を取られた。
「え!?」
「あんた、ふらついてるぞ」
革手袋越しのゴツゴツとした大きい手に包まれて、それだけでとても安心するのと同時にドキドキした。
手を優しく引いて歩いてくれる大倶利伽羅さんの思いがけない行動に困惑しながらも、何とか病院に着いた。彼の手が離れていき、手の温もりが冷めていくのがなんだか寂しかった。
「じゃあ、行ってきますね」
「あぁ」
ここで待つと言わんばかりに、大倶利伽羅さんは壁にもたれ掛かり腕をくんで目を瞑った。
診察結果は疲れとストレスで、ホルモンバランスが崩れたことにより出血していたらしく…。そのまま放置していても血は止まらなかった、とお医者さんに少し叱られた。
そして念のため血が止まってから再度精密検査することになった。
止血のためにおしりに注射され(痛かった)、貧血検査と霊力検査も行った。
予想通りかなりの貧血になっていて、霊力も少し不安定(本丸運営にギリギリ支障はないくらい)になっている状態だった。
審神者というものは本丸を稼働するにあたり、体調に関係なく常に一定の霊力を消費しているらしい。