刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第8章 審神者会議&病院へ
玄関に向かう途中で光忠が心配そうにこちらに向かって来るのが見える。
「主ちゃん、今から行くのかい?」
「うん、行ってきます」
「気を付けるんだよ。伽羅ちゃん、主ちゃんを宜しくね」
「あぁ」
審神者会議は政府施設で行われ、ゲートを使ってすぐ到着できるようになっているので、受付を済ませ会議室に入った。会議中、近侍は隣の部屋で待機することになっている。
一ヶ月の報告とこれからの任務確認など行われ、もう少しで終わるという頃には血の気が引いて、お腹の痛みもかなりある状態だった。
やっと会議が終了し、フラフラと廊下に出るところで他の男審神者さんに声をかけられた。
「あの、大丈夫ですか?顔色悪いですよ?」
「大丈夫です、すみません」
審神者さんが私の体を支えようと手を差し伸ばしてきた瞬間、手首を強く掴まれて引っ張られた。
見上げると少しムッとしている大倶利伽羅さんが私の手首を掴んだまま歩き出す。
呆気にとられている審神者さんに振り向き様頭を下げた後、あまりに強く握られているのでつい「痛いですっ」と言うと、ハッとしたように掴んでる手を見て、慌てたように離された。
「すまない…」
「いえ…大丈夫です…」
今のは何だったんだろう…
病院は会議が行われた政府施設から少し離れているので15分ほど歩かなければいけない。