刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第29章 エイプリルフール?
鶴丸が言っていたような、熱がある感じでは到底ない…
「…なんのことだ」
「……………、あああ~!もうっ!!またやられたー!!」
「…何がだ」
「つ、鶴丸がっ、凄い剣幕で私のところに来て、伽羅ちゃんがうなされてて熱もあるから見てやってくれって…」
「…」
大倶利伽羅さんはあからさまに溜め息をついて、呆れたような顔をした。そんな呆れなくても…
すぐ騙されて情けないって思われた?
だって心配だったんだもん。
私は大倶利伽羅さんの事になると、どうも頭が回らなくなるらしい。
「…」
「…」
…というか、この状況…。
布団の中に、布団の中に~~!大倶利伽羅さんと入ってる!
今は病み上がりでも酔っているわけでもないし、これは普通に危ない状況なんでは…
しかもここ、大倶利伽羅さんの部屋で、彼の布団で…大倶利伽羅さんの匂いがいっぱい!
「あ、あの…私戻るっ、朝からごめんなさい!」
慌てふためき布団から出ようとするも、即座にしっかりと抱き留められて身動きが出来なくなった。
「…ッッ!」
「…あんたはそんな格好でここまで来たのか」