刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第28章 お祝いの宴
「こ、こらっ!何を言って、いい加減にっ」
隣にいる大倶利伽羅さんからは、舌打ちが聞こえてきて、見るからに不機嫌そうである。
包丁くんは包丁くんで、暫く頭をなでなでしていたら、満足そうに微笑みを浮かべて私の膝枕で幸せそうに眠ってしまった。程なくして一期さんが眠っている包丁くんを連れていった。
それからは次から次へとお酒を注がれた。
何せ主役だ。そうそう逃げられず、お祝いと称してどんどん無遠慮にコップに注がれるお酒。隣にいる大倶利伽羅さんにも勿論同じようにそれは行われていて。
「あ、あるじい!今夜は俺とぉ、こんな無口な奴ではなく!俺と!俺と楽しい話でもしながら飲み明かしましょうねぇ~」
「長谷部が珍しく物凄い酔ってる…」
長谷部はいつも止めてくれる側なのに、今日は皆と一緒になってガンガン注いでくる…そして時折大倶利伽羅さんに向かって悪態をついている。
「俺は、俺はぁ~!もう悔しいんですよ、悔しくて悔しくて、あ、あ、あるじぃ~こんな奴やめて俺にしときま「はいはいはいっ!長谷部くん!僕とあっちで飲もうね」…ッ!くそっ、燭台切、貴様はなせぇ~」