刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
薬研くんは私を見てニィっと笑い、「完全に熱が下がるまでは休んでてくれ」と言って出ていった。
「きみ、大分良くなったようだな!」
「主!顔色もかなり良くなってて安心したぜ!」
「二人共、心配かけて本当にごめんね」
「ああ、それはいいんだがな、今回の件で伽羅坊には驚かせてもらったんだ!」
「そうそう!主、伽羅格好良かったんだぜ~」
「大倶利伽羅さんがどうかしたの?」
「それがな…」
鶴丸は一層ニヤニヤして私を見ているし、貞ちゃんは目をキラキラさせている。
そして良くぞ聞いてくれたとばかりに、二人は興奮気味に話し始めた。
「実はな…きみが倒れたとき、伽羅坊が颯爽と広間に現れてな」
「そうそう!こいつは俺が連れて行くって言って、伽羅が長谷部さんから主を奪ったんだぜーー!」
「それで長谷部が近侍は俺だぞって激怒したんだ。そしたら伽羅坊が長谷部に向かって『誰が看病するかは俺が決める…お前なんかじゃない!』ってな」
「鶴さん、伽羅そんな事言ってたか?」
貞ちゃんが首を傾げて鶴丸を見ているけど、鶴丸は特に気にする様子もなく得意気に話を続けた。